高松支店
こんにちは。高松支店の三木です。
当店は12/8(火)に開催された「ナショナル・トラスト」オンライン社内勉強会に参加しました。
これは、公益社団法人日本ナショナル・トラスト協会の中安様を講師に「ナショナル・トラスト」について学ぼうと企画された勉強会です。
ナショナル・トラストとは、国民から託された寄付金で、国民の財産(自然や歴史的な環境)を取得し、国民のために守っていく活動です。
自然を守るには、公有地化や自然保護区指定といった行政の活動だけでは限界があります。そこで、ナショナル・トラストは行政の役割を補い、自然を守る確実な方法として注目されています。
この活動は今から約100年前、産業革命によって失われていく自然を守ろうと「国民のために土地を共有する団体」としてイギリスで発祥しました。
ピーターラビットの絵本シリーズの著者ビアトリクス・ポター氏も、湖畔地方の風景を守るため、絵本の印税を寄附する等ナショナル・トラストを支援していました。そしてポター氏が見ていた風景は100年以上たった今も引き継がれています。
日本では、50年前に鎌倉で鶴岡八幡宮の裏山「御谷(おやつ)の森」で宅地開発計画の対象となり、小説家の大佛次郎氏をはじめ市民が立ち上がり、イギリスの取り組みを参考に募金活動を始めました。2年後、市民からの寄付と鎌倉市で土地を買い取り、森を守ることに成功しました。
これは、市民の力で土地取得が行われた日本のナショナル・トラスト第1号です。以降、活動は全国に広がり、現在では日本全国50以上の地域でナショナル・トラスト活動が行われています。
日本では、国立公園であっても実は私有地だったり、貴重な生きものすみかとなっている森も保護区になっていない土地だったりという事例が多くあります。
例えば、2013年にアマミノクロウサギ トラスト寄付キャンペーンの場所となった奄美大島は、その8割が森林でそのうちの国有林の割合は6%、実はほとんどが民有林であるため森の伐採が進んでいます。
2020年に日本ナショナル・トラスト協会が開催した「アマミノクロウサギ トラストキャンペーン2020」では、当社は活動への参加・支援・広報活動などを通じてその活動を応援しました。
当店では今後も、小さなことからでも一人一人の行動を積み重ね、このような勉強会を通じて環境保全への関心をより一層高めてまいります。